総支配人コラム
2014.12.19
セルフ・ハンディキャッピング
本当に早いもので今年も後10日余りとなりました。
この時期は今年やり残したことが想起され、行く年に心が取り残されてしまうようです。
先日、クリーニング屋さんを利用した時のことです。
布団やソファーカバーなど大物を頼もうと、初めて利用したクリーニング屋さんでした。
そこは、受け取り日を自分で指定するというしくみでした。
自分で受取日を指定すると、何だか必ず行かなければならないという気持ちになります。
定員さんにそう話すと、面白い回答が返ってきました。
「でも、『今回、この人は指定日には来ないだろう』というのは、大体分かりますよ」と。
「えっ!?どうしてですか?」
「『モゴモゴ~』があるんです。『来週は忙しくなりそうで……』や『最近なんだか体調が悪くて……』などと、モゴモゴ~と言いながら受取日を指定する人は、大抵その通りにはいらっしゃらないんです」 と、店員さんは笑いながら話してくれました。
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前もって言い訳をつくることを「セルフ・ハンディキャッピング」と言うそうです。
人は、「失敗する可能性がある」という不安を感じると、あらかじめ失敗する理由をつくろうとする傾向があり、「『自分のせいではない』と思い込むことで自尊心を守る」 これがセルフ・ハンディキャッピングの目的です。
身近な場面は、試験当日の朝「昨日は夜中までテレビを見てしまった」と言う人や、大切なプレゼンを控えた会議の前に「ちょっと体調が悪くて・・・」と言う人など、いずれも嘘ではなく「事実」でしょう。
セルフ・ハンディキャッピングの一番怖い所は、「失敗した時にダメな奴だと思われたくない」といった気持ちが「失敗しやすくなる行動」を実際に起こさせることだといいます。
できることならセルフ・ハンディキャッピングはしたくないものです。
失敗する条件を自分で作っているようなものです。
予防法があるようです。
それは、「~しなければならない」ではなく、「~したい」という言葉を多く使うことだそうです。
自分の中に言い訳を探さないということでしょうか・・・ああ、耳が痛いです。
『モゴモゴ~』言わず、明るく笑顔で新しい年を迎えたいものです!
本年も大変お世話になりました。
ありがとうございました。
どうか皆様、よいお年をお迎え下さいますようにお祈り申し上げます。