総支配人コラム
2014.07.25
銀河鉄道にのって
今年も皆さまの様々な願いが込められた七夕の短冊を東京大神宮へ奉納して参りました。
伊勢神宮のご分霊をおまつりする「東京大神宮」は、東京における伊勢神宮の遥拝殿として創建されて以来、”東京のお伊勢さま”と称され親しまれている所です。
炎天下、猛暑の中、オフィスビルに囲まれたその一角だけ木々に囲まれ清涼感漂う「東京大神宮」でした。
今年の短冊はご家族様が書かれたものも多く、何度読み返しても心温まるものばかりで感謝の気持ちが込み上げてきます。
短冊のひとつに、『銀河鉄道にのってどこかに行きたい』そう書かれたものがありました。
何てロマンチックな!!・・・初めはそう思いました。
でもこの機会にもう一度、宮沢賢冶の「銀河鉄道の夜」を読んでみることにしました。
そして読み返したところ少し思いが変わりました。
銀河鉄道の夜は、主人公ジョバンニが、気の優しい友人カムパネルラと共に不思議な銀河の旅をする幻想的な物語。
銀河鉄道は北十字から始まりどんどん南下。
その間いろんな人々が、乗ってきたり下りたりを繰り返します。
その中でジョバンニは悩み葛藤し「ほんとうの幸せ」について考えたりするのです。
銀河鉄道はどんどんすすみ、やがて車内はカムパネルラとジョバンニの二人だけになってしまいます。
ジョバンニは、「きっとみんな本当の幸いを探しに行く。どこまでもぼくたちはいっしょに進んでいこう」と言い、カムパネルラも同意をします。
でも次の瞬間、ジョバンニは丘の上で目を覚まし、カムパネルラがすでに川に落ちて死んでいたことを知るのです。
川で溺れかけていた町のいじめっ子ザネリを救うために。
ジョバンニは、銀河鉄道で一緒に旅をしていたカムパネルラをふりかえり、その真意を理解します。
そして、自分も「ほんとうの幸せ」のために生きていこうと決意するのです。
『銀河鉄道にのってどこかに行きたい』
本当の幸せを探しに行きたい・・・そんな願いだったのでしょうか。
7月中旬は東京のお盆でした。亡くなられたご先祖様と対話の時間を持たれた方も多いのではないでしょうか。
さてこれから夏本番ですね。
どうかご自愛下さいませ。