総支配人コラム
2014.06.21
“フレイル”
環境省が”クール・ビズ(COOL BIZ)”なる新語を発信したのは今から約10年前。
すでに定着した感はありセントケアでも6月1日から開始しております。
さて今年5月中旬、日本老年医学会からも新語が発表されました。
それは”フレイル”という言葉です。
発表によれば、かねてより虚弱、脆弱(ぜいじゃく)、老衰などと訳されていた”Frailty(フレイルティ)”という表現はいずれも不可逆的でネガティブな印象が強く、本来の『介入することで再び健常な状態に戻る可逆性がある』という正しい意味が伝わっていなかったとして、Frailtyに”フレイル”と呼び名をあて、正しい概念の普及を目指すことが目的とされています。
簡単に言えば、”フレイル”とは筋力や心身の低下した状態”です。
少し言い方を変えれば健康と病気の中間のような段階です。
多くの高齢者の方が”フレイル”の段階を経て要介護状態へ移行すると言われ、愛知県に住む65歳以上5千人(脳卒中など持病がある方は除く)の内11%が該当したといいます。
提言を作成した荒井秀典・京都大教授は「適切に対応すれば、心身のよい状態を長く保つことができるという考えを浸透させたい」としています。
これからは介護予防ならぬフレイル予防なる表現が新聞に登場するかもしれません。
今まで「お年ですから・・・」と見過ごされてきた状況から、統一した名称になることで医療の意識改革を図ることが出来れば高齢者のQOLは向上するでしょう。
今後も期待を込めて注目したいと思っています。