総支配人コラム

2013.01.13

栃の木のテーブル

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新年明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
また被災地の皆様にとりましては、まだまだいつもと違うお正月をお迎えのことと存じます。
心よりお見舞いを申し上げますとともに、改めて被災地へ思いを馳せております。

さて、今回はアルタクラッセのエントランスで皆さまをお迎えする、栃(トチ)の木のテーブルについて少しお話させて頂きます。
アルタクラッセ開設当初から設えられた樹齢300年の栃の一枚板テーブルは、オークヴィレッジ(稲本正代表 1974年創設 岐阜県高山市)の作品です。
オークヴィレッジは、木製の小物から建築物まで幅広く手がけ、人類と自然の共生進化を目指しながら持続可能な発展を大切に活動されている企業です。

私も10年程前から個人的に大ファンで、昨年完成した自由が丘のショールームにはよく足を運びます。
私はこの栃のテーブルを見ると、時を重ねることへの慈しみと尊さ、そして悠久の時が醸し出す迫力を感じるのです。
成長しながら生き続けよ、そう身を持って教えられているように感じるのです。

本当によくぞこのアルタクラッセに”嫁いで”くれたとそう思うのです。

栃の原木が稲本氏の手に届いてから約20年寝かされた後に製材されました。
氏曰く「そのひねくれぶりが気に入って丸太ごと手に入れた木は製材すると見事な”ちぢみ杢※1″が現れ、二度と巡り合えないような逸材だった」と話され、手がけた漆職人は「またとない仕事になると察し国内最高級生漆を用いて仕上げた」そうです。
300年かけて育った木は300年使えるものにという思いが込められたこの唯一無二の存在は、これからも未来永劫、お客様を見守り見守られて生きて行くものと思います。

今年も”思念は業をつくる”が如く80名のスタッフと共に成長して参りたいと思います。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

※1 ちぢみ(縮み)杢とは、繊維方向の木目とは直交するように表れる木目の紋様です。
様々な紋様がありますが、「縮みといえば栃」「栃といえば縮み」というくらい、栃のちぢみは表情があり美しいと言われ、その輝きは漆を塗ると一層引き立ちます。

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