日常レポート
2012.05.28
「長寿祝い」
先日、プレイケアの一環としてお客様の長寿祝いを施設内でできないかという話が
スタッフ間で盛り上がり、いろいろ調べる機会がありました。
そもそも、長寿祝いの起源は儒教に根ざした中国のもので、日本には平安時代に伝わり、まずは貴族間で広まったそうです。
その後、奈良時代に十年刻みで祝う習わしが生まれ、現代のような形になったのは鎌倉時代で、六十種類ある十干十二支がひとまわりして、六十一年目に自分の干支にもどることから「暦」が「還る」ので「還暦」祝いが始まったとされています。
赤い服を着たりするのは、赤ちゃんに戻って1から始まるという意味と、昔は赤い色は魔除けの力があると考えられ、産着に使われていたことに由来します。
その後は、七十歳の古稀(こき:唐の詩人杜甫の漢詩「人生七十古希稀なり」から由来)、七十七歳の喜寿(きじゅ:草書で書いた喜の字が七十七に読めることから)、八十歳の傘寿(さんじゅ:傘の略字が八十と読めることから)、八十八歳の米寿(べいじゅ:米の字を分解すると、八十八と読めることから)、九十歳の卒寿(そつじゅ:卒の草書が九十と読めることから)、九十九歳の白寿(はくじゅ:百から一を取ると白になることから)、百歳の百寿(ももじゅ:文字どおり100歳になったお祝い)、百八歳の茶寿(ちゃじゅ:茶の字を分解すると、十が二つと八十八になることから)、百十歳の珍寿(ちんじゅ:文字どおり珍しいことから)、百十一歳の皇寿(こうじゅ:皇の字を分解すると、白(九十九)と十二になることから)、そして百二十歳で大還暦(だいかんれき:二度目の還暦)
…と続きます。
ちなみに、大還暦は高齢世界一でギネスブックにも載った、
あの泉重千代さんの百二十歳を祝うのに作られたお祝いという話もあります
(ただし、ギネスでは生年に異論があり、2012年版から公認を取り消したそうです)。
日本の古くからのしきたりや伝統の面白さや奥深さ、節目節目の祝い事の大切さを感じ、お客さまと一緒にお祝いできたらと思います。